2004 Fiscal Year Annual Research Report
常時励起大気音波検出のための高分解能絶対圧型気圧計の開発
Project/Area Number |
16654069
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
深尾 良夫 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, センター長 (10022708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 究 東京大学, 地震研究センター, 助手 (10345176)
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Keywords | 地球自由振動 / 微気圧観測 / 大気音波 |
Research Abstract |
本年度は、交付申請書に従って以下の研究を実施した。 (1)レファレンス周波数を上げるための最適クロックの検討とその入手 これまでに開発したシステムの回路を大幅変更することなく周波数を上げられる限界は50MHであるとの結論に達し(現行TIMEXは10MHz)、50MHzの時計を探した。当初予定のクリスタルOCXO-9740C-DXBO1-60Mhzは納期が7ヶ月と異常に長い上、納期3ヶ月以内の京セラのvcdtcxo13a_iと同様デジタル制御で周波数を安定させているため、周波数がロジカルに変動してしまい精度以下の値が無効値となってしまう。このため動作温度範囲において0.1ppmの精度を上回れず1秒サンプリング以上では分解能を上げるメリットが無いとの結論に至った。恒温漕型の水晶発振器の場合はその変動はアナログ的にスムーズに変動し、その変動の時定数も気温変動と同じく長いので、計測値に温度に対する揺らぎがあっても分解能を上げた分有効なデータを得られる筈である。この観点から入手可能なクロックの中で最も特性の良い物OCXO-9168A-CEAOO-50MHz (NDK)であるとの結論を得た。この時計の絶対精度は0.03ppmであるが、短期的には0.005ppmの安定度が見込まれる。ただ納期はこれも7ヶ月と長いので現在早期納入を交渉中。 (2)差圧計と絶対圧計を組み合わせたシステムの設計と組み立て 差圧計、絶対圧計を入手し、機械的なローパスフィルターを作製し、それらをシステムとして一体化して1つの容器に納めた。まだ最終的なチューニングはできていないが予備的実験によれば当初見込んだ分解能は達成できる見通しである。現在、より分解能をあげるための容器詰め物を探している最中である。
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