2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16654090
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 准一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80107945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 拓也 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50294145)
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Keywords | 同位体 / 質量分析計 / 希ガス / 炭素 / 窒素 / 酸処理 |
Research Abstract |
当該研究室には、世界的な感度と精度を有する希ガス用の質量分析計が2台あり、真空下での加熱および破砕法による希ガス測定が可能となっている。また、レーザー装置もあり、局所的な部分の選択的溶融も可能である。今年度の本研究の目的は、酸処理による脱ガス装置を組みあげ、この2台の希ガス用の質量分析計に連結できるようにすることである。また、最終的には、この装置を炭素窒素用の質量分析計にも直結できるようにする。 上記の目的のもと、隕石、地球試料について、段階的に酸処理した際に出て来るガスを精製するようなラインの設計を行い、新たに組みあげた。試料部、ガス精製部はパイレックスガラスを用いて作り、最終的に金属で出来た質量分析計の前段部に直結できるようになっている。試料部、反応部、薬品部は分離が可能であり、一度に3から4個の試料を入れる事もできる。また、反応後のガスの前処理として、2段のU字管をつけ、それぞれにCaO、NaOHなどをいれるようにしてある。CaOは、酸処理後の水蒸気や酸を取り除くためである。さらに、一本のゲッター管を用意した。これはチャコールなどをいれて希ガスを吸着させ、脱ガスした希ガスの移動を容易にすることもできるし、Ti, Zrなどでガスを精製することもできるためである。ガラスコックによりそれぞれの部所は分離することができる。これらの装置全体をターボ分子ポンプとロータリーポンプの真空排気装置の備わった架台の上に組み上げた。 本装置はまだ組み上がったばかりの状態で、今後この酸処理装置の特性試験を行っていく予定である。
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