2004 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ中に捕捉された微粒子の光照射による帯電制御
Project/Area Number |
16654094
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大野 哲靖 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (60203890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 秀一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023254)
富田 幸博 名古屋大学, 核融合科学研究所, 助教授 (40115605)
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Keywords | プラズマ / 微粒子 / ダスト / 帯電 / 格子波 / ダブルプラズマ装置 |
Research Abstract |
プラズマ中に捕捉された微粒子群による形成されるクーロン結晶は、微粒子の運動を容易に可視化することが可能であるため、固体物性研究に大きく貢献すると期待されてきた。これまでにもクーロン結晶に大域的な擾乱を与えることにより、固相から気相にわたる相転移現象、固体中での格子波伝搬などの模擬研究が行われている。しかし一方、照射損傷研究における格子欠陥の形成やそのダイナミックスなどの新たな研究を展開するためには、系に局所的な擾乱を与える実験的手法を確立する必要がある。このような背景のもと、本研究では,レーザー光照射による帯電微粒子からの電子の脱離過程、光電効果現象を利用して、プラズマ中の微粒子の帯電量を外部より動的に制御する手法を確立する。本手法を用いてクーロン結晶中の微粒子に局所的擾乱を与えることにより、欠陥生成時のクーロン結晶の動的応答を明らかにすることを目的にしている。 レーザー照射による微粒子の帯電量の変化を確認するために,孤立微粒子の捕捉を行った.基幹装置としては,ダブルプラズマ装置を用いた.陰極にタングステンフィラメントを用いた直流放電によりアルゴンプラズマを生成し,微粒子しては、絶縁体であるPMMAを用いた。メッシュ電極とリング電極に負の電圧を印加することで微粒子を捕捉し,印加電圧を制御し、捕捉領域に1個だけの微粒子が浮遊している状態を実現した。 浮遊している微粒子に集光したダイオードレーザー光を照射し、微粒子中の電子の光脱離の効果による微粒子の垂直方向の位置変化をHe-Neレーザーの散乱光により観測するために,光学系の設計を行った.
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