2005 Fiscal Year Annual Research Report
高分子ナノシートを用いた新規集積型ナノデバイスの創製
Project/Area Number |
16655042
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三ツ石 方也 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (70333903)
松井 淳 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50361184)
|
Keywords | ポリチオフェン / 高分子ナノシート / エレクトロクロミズム |
Research Abstract |
本研究はわずか数ナノメートルの高分子ナノシートを集積組織化することにより、新規なナノデバイスを構築することを目的とする。本年度は共役系高分子の一つであるポリアルキルチオフェンのナノシート化について検討を行った。 1.混合LB法によるπ共役高分子ナノシートの作製 水面上で安定な単分子膜を形成するpoly(dodecylacrylamide)(pDDA)とpoly(hexylthiophene)(PHT)を混合することで、共役高分子ナノシートを水面上に形成させることが可能となった。このナノシートはLangmuir-Blodgett法を用いることで固体基板上に転写させることが可能だった。転写したナノシートの膜厚を原子間力顕微鏡(AFM)により測定したところ2.5nmと求められた。 2.π共役高分子ナノシートの電気化学特性の検討 得られたπ共役高分子ナノシートをITO電極上に積層し、サイクリックボルタンメトリーにより検討を行ったところ、報告されているPHTキャスト膜と同様な酸化還元挙動を示し、混合ナノシートにおいてもPHTが電気化学的に活性であることが示された。酸化還元に伴うπ共役高分子ナノシートの吸収スペクトル変化を測定したところ、酸化に伴いPHTのπ-π^*に由来する吸収が減少し、近赤外にポーラロン、バイポーラロンに由来する吸収が観測された。この吸収変化は酸化還元を繰り返すことで可逆に変化することからナノ薄膜による光フィルターとして用いることが可能となる。
|
Research Products
(5 results)