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2005 Fiscal Year Annual Research Report

有機無機複合イオン伝導体のナノ構造とイオン伝導機構

Research Project

Project/Area Number 16655051
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

河村 純一  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50142683)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神嶋 修  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90321984)
服部 武志  東京理科大学, 理工学部, 教授 (20029234)
Keywords柔粘性結晶 / 超イオン導電体 / ナノ構造 / 有機無機複合体 / 高分子固体電解質 / NMR / イオン伝導度 / 拡散係数
Research Abstract

本研究は、有機イオンと無機イオンの複合体で新たに見出された特異なナノ構造を有する高イオン伝導相について、その確証と構造・イオン伝導機構の解明を行なうことを目指している。
昨年度までに、柔粘性結晶相を持つヨウ化テトラブチルアンモニウムの相転移挙動とイオンダイナミクスを熱分析、X線、ラマン散乱、プロトンNMR、およびイオン伝導度測定により詳しく検討し、高いイオン電導性とテトラブチルアンモニウムイオンの並進拡散の可能性を指摘した。また、転移点以下の秩序相においても、部分的に高い拡散係数を持つ領域(プラスチック・ドメイン)が存在する事を提案した。
本年度は、これらの結果を分子サイズの異なる有機アンモニウム系と比較検討し、予想に反して分子サイズの大きいものが動き易い事を見いだした。また、低温相での伝導機構としてのプラスチック・ドメイン・モデルを改良完成させた。その結果、低温相中でも粒界等にナノサイズ効果で融点・転移点が低下した高温相が凍結し、その中を有機イオンが高速イオン移動すると考えられ。これらの成果は、J.Phys.Chem.Lett.に掲載され、平成17年7月にドイツで開催された、第15回固体イオニクス国際会議において発表され、詳しい論文は現在投稿中である。
以上の結果から、これまで銀イオンやリチウムイオンのみが伝導すると考えられてきた有機無機複合超イオン導電体ガラスにおいても、有機分子イオンの拡散の可能性が示唆された。実際、これまでは絶縁体と考えられていた、パーコレーション限界以下の領域でのイオン伝導度の精密測定の結果、10-7S/cm以下の低い値ではあるが、有限なイオン伝導度を示し、活性化エネルギー等の評価から、ここでも有機分子イオンの拡散の可能性が見いだされた。この成果は、平成17年11月に仙台で開催された、The 3rd International Workshop on Complex Systemsで発表された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Phase Transition and Ionic Transport Mechanism of (C4H9)4NI2005

    • Author(s)
      Asayama, R.他3名
    • Journal Title

      Chem.Phys.Lett. 414

      Pages: 87-91

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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