2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16655084
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大谷 文章 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80176924)
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Keywords | シリカ微粒子 / ポリスチレン微粒子 / 凝集構造 / シランカップリング剤 / アミド結合 / 粒径分布 / 表面修飾 / DCC |
Research Abstract |
100nmから数ミクロンの範囲の単分散粒径のシリカあるいはポリスチレン微粒子が各種市販されている。これらの表面の水酸基を適当な試薬で処理すると、さまざまな官能基で覆われた粒子を作成することができる。2種類の粒径のシリカを異なる官能基AおよびBで修飾して混合すると、両者で結合を生じる.ここで、2種類の粒子径の比を適当に選ぶと、A修飾粒子と結合するB修飾粒子の数を制限することが可能である。無機のイオン性結晶の配位数の決定と同様であると仮定すると、大過剰のB修飾粒子中にA修飾粒子を少量ずつ加えると、すべてのA修飾粒子は粒径比によって決まる一定数のB修飾粒子で囲まれる。ここに、試薬あるいはナノ粒子などをくわえて、B修飾粒子と接していない部分の官能基Aを不活性化してから、粒子間の結合を切断する。たとえば、Aがアミノ基なら未結合部位をメチル化して保護してから、粒子間の結合を加水分解すればよい。表面修飾基の性質や粒子径の違いなどを利用してA修飾粒子を分離すると、この表面は結合方向に配位数と同じ数の官能基のドメインをもち、異方性結合方向を持つ微粒子が調製できる。この考えにもとづいて,粒径が100〜1000nmの単分散シリカ粒子を原料に用いて,カルボキシル基とアミノ基を末端にもつシランカップリング剤によって表面を修飾した2種類の粒径のシリカ粒子を調製し,これをDCC系の試薬を用いてアミド結合を選択的に凝集構造をつくることを試みたが,得られた粒子の粒径分布を測定したところ,凝集構造をつくる前に表面修飾によってそれぞれの粒子どうしが凝集していることが判明した.現在,単分散状態を保ったまま表面を修飾する技術を開発中である.
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