2005 Fiscal Year Annual Research Report
ネマチック液晶溶液からの相分離を利用したハニカムネットワーク構造の創成
Project/Area Number |
16655092
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 順次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90111666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 重樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30293046)
戸木田 雅利 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30301170)
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Keywords | リオトロピック液晶 / 相分離 / マイクロチャンネル / 構造色 / ゲル / ポリペプチド |
Research Abstract |
ポリ(γ-ベンジル-L-グルタメート)(PBLG)のリオトロピック液晶を磁場内で配向させ、エチルジアミンあるいはブチルジアミンを導入し、化学架橋を施すことで、高分子-溶媒のミクロ相分離を誘起させ、nmスケールのチャンネルを有するゲルを創製した。具体的には、PBLG(MW=277,000)を1,4-ジオキサンに溶解した25wt% PBLGリオトロピック液晶0.2gを、内径4.2mmのテフロンチューブに入れ、室温で1日NMR磁場(10.5T)中でPBLG鎖(α-ヘリックス構造)を磁場方向に十分に配向させた後、架橋剤としてエチレンジアミン((A)5μL、(B)10μL、(C)20μL)を添加し、室温で3日間エステルアミド交換反応を進行させた。その後、サンプルA、B及びCをサンプルチューブから取り出し、乾燥後ロッド状の高配向試料を得た。その結果、サンプルBではμmスヶールのチャンネルが、また架橋剤濃度が低い(A)では構造色を有する、数百nmサイズのチャンネルが得られることがわかった。特に前者では、NMRイメージング法を用いた手法で、チャンネルが試料全体にわたって貫通していることを示すことができた。また、類似なチャンネル構造は、PBLG-ベンジルアルコール系の液晶を90℃のゾル状態から、室温のゲル状態への温度ジャンプすることでも、作成できることが、光散乱測定によって推察された。
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