2004 Fiscal Year Annual Research Report
選択的表面改質を応用したアミノ基およびカルボキシル基含有フッ素ポリマー表面の作成
Project/Area Number |
16655093
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
稲垣 訓宏 静岡大学, 工学部, 教授 (30022015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成島 和男 静岡大学, 工学部, 助手 (40303531)
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Keywords | 表面改質 / プラズマ / フッ素ポリマー / アミノ基 / 接触角 / XPS / 選択的表面改質 / アンモニアプラズマ |
Research Abstract |
プラズマ中に存在するラジカル活性種の反応性の違いを利用して、分子鎖がCF_2-CF_2とCH_2-CH_2単位の繰り返しから成るテトラフルオロエチレン-エチレン交互共重合体(ETFE)の中でCF_2-CF_2単位あるいはCH_2-CH_2単位を選択的に攻撃し、アミノ基に置換する選択的表面改質法の開発を目指した。これらの単位を攻撃しアミノ基を生成する可能性のあるプラズマとして、NH_3プラズマ、およびNF_3プラズマを選択した。ETFE表面にこれらのプラズマを照射し、その表面に対する水の接触角からアミノ基生成の可能性を評価した。NH_3プラズマを照射した表面では、水の接触角の大幅な低下が観測され、アミノ基生成の可能性ありと判断した。しかし、NF_3プラズマを照射した表面は、水の接触角が逆に増加し、アミノ基生成の可能性はないと判断した。 ETFE表面にアミノ基が生成したことを、第一アミノ基と選択的に反応する2-carboxyladehydequinolineとの反応生成物の蛍光分析から確認した。さらに、このアミノ基生成は、ETFE分子鎖中のCF_2-CF_2単位で起こっていることを、XPS分析から確認した。 以上のように、ETFE表面にNH_3プラズマを照射することで、アミノ基生成が可能となったこと。このアミノ基生成は、ETFE分子鎖の中のCF_2-CF_2単位に優先して起こること、が結論できる。これらの研究成果は、当初目標としていた選択的表面改質法を実現したことであり、十分成果が上がったと自己判定している。
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Research Products
(5 results)