2005 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属錯体-ポリマー修飾シリカ粒子の三次元配列固定体のフォトニックバンド特性
Project/Area Number |
16655095
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉永 耕二 九州工業大学, 工学部, 教授 (00040436)
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Keywords | コロイド結晶 / シリカ / 遷移金属錯体 / 色素 / フォトニック結晶 / 光学特性 |
Research Abstract |
1.色素/ポリマー修飾シリカの調製とコロイド結晶形成 蛍光色素の7-ニトロベンゾフラザンをグラフトしたポリ(メタクリル酸メチル)で表面修飾したコロイダルシリカがアセトニトリル中でコロイド結晶が形成することを見出した。しかし、そのコロイド結晶をゲル中へ固定化することはできなかった。 2.遷移金属錯体/ポリマー修飾シリカの調製とコロイド結晶形成 ビニルフェロセンとN,N-ジメチルアクリルアミドなどの高極性ビニルモノマーの共重合体をグラフトしたシリカを調製し、その粒子の有機溶媒中でのコロイド結晶化を調べたところ、N,N-ジメチルホルムアミドやエタノールなどの極性溶媒中でコロイド結晶が形成することが見出された。また、ジエン鉄(O)カルボニル錯体をエステル部位にもつアクリレートまたはメタクリレートとメタクリル酸メチルの共重合体の合成に成功した。このポリマーをグラフトしたコロイダルシリカは、アセトンまたはN,N-ジメチルホルムアミド中で比較的安定なコロイド結晶を形成することが観測された。 3.コロイド結晶のゲル中への固定化 ポリ(ビニルフェロセン-N-イソプロピルアクリルアミド)修飾シリカのコロイド結晶をエタノール中で形成させ、その後N-イソプロピルアクリルアミドの光ラジカル重合によって、ゲル中へのコロイド結晶の固定化に成功した。その粒子配列状態は現在調査中である。 4.光学特性 有機溶媒中でのビニルフェロセン部位を含むポリマーをグラフトしたシリカのコロイド結晶の透過スペクトルにおいて、フォトニックバンドギャップと思われる吸収バンドが観測されたが、固定化ゲルのスペクトルでは観測されなかった。
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