2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656023
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹添 秀男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10108194)
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Keywords | コレステリック液晶 / 色素 / レーザー発振 / 欠陥モード |
Research Abstract |
液晶をフォトニック構造素子に使おうという研究が活性化している。中でも色素添加によるレーザー発振は大きな注目を集めている。我々は連続発振を目指し、光、熱安定性に優れたデバイスを目指して研究を行っている。その目的のために、コレステリック液晶構造中にネマチック液晶を欠陥層として導入したレーザー素子を提案し、動作を確認した。コレステリック液晶としては高分子液晶を溶媒にとかしスピンキャストで良配同フィルムを作成した。色素も高分子色素を用いているので、光重合性のネマチック液晶を用いることで、全高分子化が実現できる。発振は欠陥準位およびバンド端で生じ、左右いずれの円偏光成分も含んでいた。また、ネマチック層の厚さを数10ミクロンから100ミクロン厚とすることにより、新しい発振モードを実現した。またこの発振線を用いて電場印加によるレーザー発振波長制御に成功した。この結果はAdv.Mater.他に報告済み、あるいはAPLに投稿中である。一方で、連続発振に向けて、発振しきい値を下げる努力を行った。すなわち、コレステリック膜の反射鏡としての効率的な使用や、全く新しいデバイス構造の構築である。後者は特許申請との関係もあり、ここでは詳細は述べられないが、大幅なしきい値の低下を達成することに成功した。さらに同様な構造を用いて光ダイオードを作製した。光の透過率の向き依存性ばかりではなく、透過率の電場制御にも成功した。Nature Materialsに印刷中である。
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