2005 Fiscal Year Annual Research Report
歯科用パウダージェットデポジション装置の開発と歯質再構築への応用
Project/Area Number |
16656048
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
厨川 常元 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90170092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30178644)
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Keywords | パウダージェットデポジション / 微粒子 / エナメル質 / ハイドロキシアパタイト / 付着加工 / ビッカース硬度 / 噴射衝突 |
Research Abstract |
微粒子を高速で噴射することにより工作物を除去する手法(アブレイシブジェット加工)が開発されている.この加工法に用いる微粒子の粒径を小さくすることにより成膜を行うことも可能である.この成膜法はパウダーデポジションと呼ばれる.本研究ではデジタル式小型アブレイシブジェット加工装置を基に,歯科用パウダージェットデポジション装置を開発した.新たに開発した装置はハンドピース形状をしており,容易に操作することが可能となっている.またこの装置は小型かつ高い応答性を有することが特徴である.昨年度この装置を使用し,ハイドロキシアパタイト微粒子をエナメル質並びに象牙質基板上に噴射した.その結果,エナメル質と同等の硬さの膜を密に創成することが可能であることが明らかとなった.本年度は実際の人歯上にハイドロキシアパタイトを噴射し,その成膜特性た.その結果,明らかになったことを以下に記す. 1.実際の歯質上にハイドロキシアパタイトを噴射した場合も,強固なハイドロキシアパタイト膜を創成することが可能である. 2.虫歯が除去され,窩洞形成された部分にハイドロキシアパタイトを噴射するとき,窩洞内の複雑な流動ダイナミクスにより,成膜が困難な場合がある. 3.パウダージェットデポジションを行うことにより,人歯内に存在する象牙細管を詰めることが可能である.これにより,象牙細管を通して発生する細菌の感染を予防する効果が期待される.
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