2004 Fiscal Year Annual Research Report
電界共役流体(ECF)を用いたマイクロ人工筋の研究
Project/Area Number |
16656055
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
横田 眞一 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10092579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 和弘 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (00220632)
竹村 研治郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (90348821)
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Keywords | 電界共役流体 / 人工筋 / ソフトアクチュエータ / マイクロアクチュエータ / 機能性流体 / マイクロマシン |
Research Abstract |
電界共役流体(ECF)は,流体内に挿入した電極対に数kVの高電圧を印加すると電極間に活発な流動(ECFジェット)を生じる機能性流体である.このECFジェットは電極対の寸法パラメータが微小になるほど活発になることが知られているため,マイクロアクチュエーションの駆動源として期待されている.このため,本研究ではECFジェットを利用したマイクロ人工筋を開発した.成果は以下のとおりである. はじめに,両端が閉じられ軸方向に繊維強化されたシリコーンゴムチューブの内圧をECFジェットによって加圧し,軸方向の収縮変位および力を発生するマイクロ人工筋の駆動原理を提案した.本年度は駆動原理の確認および基本特性の測定を目的として,直径5mm長さ10mmの繊維強化シリコーンチューブ,ECFジェット発生部およびECFタンクを独立に配置したプロトタイプを設計・試作した. つぎに,プロトタイプを用いた駆動実験を行った.この結果,提案した駆動原理によって軸方向収縮が可能であることを確認した.収縮変位および発生力を測定した結果,最大収縮率16%,最大発生力0.18Nであった. 以上のように,本研究では電界共役流体を用いたマイクロ人工筋のプロトタイプを製作し,駆動特性を確認した.電界共役流体を用いると微小な電極対によって圧力源を構成できるため,開発したマイクロ人工筋はパワーソースを内蔵したコンパクトな構成が可能であり,マイクロ人工筋セルを製作すればこれを直並列に配置し,生物の筋肉のように微小要素の集合として大ストローク・大出力アクチュエータを実現できる.
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Research Products
(6 results)