2004 Fiscal Year Annual Research Report
エバネッセント光を利用した複雑流体の固体界面近傍の流れ場と構造の解析
Project/Area Number |
16656064
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 教安 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30124069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保田 和則 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80239756)
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Keywords | エバネッセント光 / 固体界面 / 複雑流体 / 流体の内部構造 / 光学測定 |
Research Abstract |
本年度は、エバネッセント光を用いた可視化システムの構築を行った。エバネッセント場の形成には種々の手法があるが、本研究ではもっとも簡単なプリズム型を用いた。この方法では、プリズムをカバーガラス上に設置し、レンズで集光したレーザー光をプリズムに入射させることにより、カバーガラス内でレーザー光を全反射させる。その結果、ガラス表面にエバネッセント場を形成させることができた。エバネッセント場の形成を確認するには、直径200μmの蛍光粒子を含む液体をカバーガラス上に滴下したうえで、形成されたエバネッセント場にその微粒子が侵入したときに発する蛍光を、倒立型顕微鏡にセットされたCCDカメラで観察することにより行った。 ただし、このプリズム型の方法では、プリズム・カバーガラス・集光レンズ・レーザーの相対位置が固定化されるため、形成されている任意のエバネッセントを観察する場合、これらのセットを一体にして移動させなければならないという欠点がある。したがって、観察システム自体が大規模となる。そこで、プリズム型と並行して、倒立型顕微鏡の対物レンズを用いた方法も検討した。この手法では、対物レンズ内にレーザー光を入射させてエバネッセント場を形成させるため光学系が固定されていること、サンプルの移動が自由であることから、カバーガラスの任意の領域にエバネッセントを形成させながら、顕微鏡でサンプルを観察することができるという利点がある。この方法は、本研究においてはまだ確立されていないので、この方法を確立する必要がある。
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