2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノチューブを用いた次世代3次元ピコインデンターチップに関する研究
Project/Area Number |
16656079
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高 偉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70270816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 崇人 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90282095)
清水 浩貴 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50323043)
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Keywords | インデンテーション / ナノチューブ / PZT / 変位センサ / 変調 / ナノメートル / ピコメートル |
Research Abstract |
本研究では、カーボンナノチューブなどのインデンターの先端をXYZ3次元的に超精密に制御し、インデンテーションをすることによって3次元ナノ構造体などの局所的な機械的特性を計測できる超小型ピコインデンターチップ装置を提案する。 本年度では、インデンテーション力とインデンテーション深さが正しく測定できる機構の原理を提案し、プロットタイプ装置の基本設計と製作を中心に行った。提案した機構はインデンター部と試料支持部で構成される。インデンター部は3軸PZTアクチュエータにインデンターを取り付ける構造になっている。一方、試料支持部では試料を保持するレバーとレバーの変位を測る変位センサからなる。試料がインデンターによって押し込まれると試料保持レバーがたわむ。PZTアクチュエータによるインデンターの押し込み量と変位センサで計測したレバーの変位量の差から、正確なインデンテーション深さを計測することができる。また、試料保持用レバーの変位量とレバーの弾性係数からインデンテーション力を求めることもできるため、正しいインデンテーション曲線を得ることができる。ピコインデンテーションを実現するために、変位センサノイズの低減が重要な課題であり、本研究ではアクチュエータでインデンターを微小な振幅で振動させることによって、変位信号を変調させる技術を採用した。ロックインアンプを用いることによって、ノイズより二桁小さいレベルで変位信号を検出することができた。さらに、3次元微細構造の局所的な機械特性を調べる目的で、走査型電子顕微鏡を用いてインデンテーションする場所の位置決めを行うことにした。そのために、開発したインデンテーション装置を走査型電子顕微鏡内で作動できるように工夫した。電解研磨で製作した先鋭なタングステンインデンターを用いてナノインデンテーション実験から求めたアルミ試料の硬さは従来値とよく一致していることから装置の有効性を確認した。来年度はマイクロマシン技術による装置のマイクロ化とカーボンナノチューブによる実験を行う予定である。
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Research Products
(2 results)