Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉原 新 富山大学, 理学部, 助手
升方 勝己 富山大学, 工学部, 教授 (80157198)
船木 實 国立極地研究所, 助教授 (10132713)
河崎 善一郎 大阪大学, 工学部, 教授 (60126852)
井戸川 輝生 サンコーシャ社, 研究開発部, 技師(研究職)
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Research Abstract |
本研究は,雷現象を今までの概念と異なり,大地から調べる手法を開発することを大きな目標としている. (1)実験装置の整備:磁化特性の研究は,残留磁化,IRM(電磁石による人工残留磁化)、帯磁率、磁気ヒステリシス、熱消磁、テリエ法の実験からなる.これらの実験手法を,研究目的に合うよう改良し,そのための実験装置を整備した. (2)2004年7月に落雷を被った富山県朝日町の田圃において,現地の方々の協力を得て,稲刈り後に,落雷の痕跡の研究を行うことができた.具体的には,落雷した田圃の土壌の帯磁状況を,磁気探査と土壌の磁化特性から研究することにした.残留磁化から,落雷時に雷撃電流が作る強力な磁場を復元して落雷地点を求め,さらに,土中を伝播した雷撃電流も探ることが目的である.落雷時に,水田には水が張っていた可能性が高く,水がある場所で,雷撃電流がどの様に伝播するかの挙動の詳細な研究は,フラッシュオーバーの研究につながり,雷研究においても注目される課題である.土壌は10mx10mの範囲から数千個の2cm立方体形状の試料をプラスチックケースを用いて,現地の方向もマークしながら採集した. 雷撃直後の田圃では,直径約10mの範囲が茶色く変色していた.雷撃が稲に影響しているとの考えで,刈り取った稲について,雷撃地点からの距離と収量の関係等も,生物学の専門家の協力を得て研究することにした. 予察的には,雷撃地点と思われる点を中心に,田圃土壌の残留磁化は反時計周りの方向分布を示しており,雷撃は負極雷であったことが判明した.
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