2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656101
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
田中 祀捷 早稲田大学, 大学院・情報生産システム研究科, 教授 (50253539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小迫 雅裕 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (80350429)
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Keywords | ナノテクノロジー / ナノコンポジット / ポリマー系ナノコンポジット / 高電界現象 / トリーイング / ナノフィラー / メゾスコピック / 全固体型変電所 |
Research Abstract |
ポリマー系ナノコンポジットは少量のナノメーターサイズの無機フィラーをポリマー(樹脂)に均一に分散させることにより材料性能を飛躍的に向上することが期待される革新的な材料である。そこではフィラーの界面が樹脂のナノレベルで相互作用しているために、従来のマイクロメーターサイズのフィラー充填樹脂とは根本的に異なっている。電気絶縁として注目すべきは、このナノレベルにおける無機有機相互作用がどのように有効に働いて性能向上に結びつくかである。そのメカニズムを解明すべく萌芽的研究を行った。電気絶縁において耐電界性を明らかにすることは必須であるが、その実験的手法として電気トリーに注目した。 トリー開始前駆現象を明らかにすることが重要であるが、今年度はトリー開始と進展に絞って、実験準備と予備的研究を行った。すなわち (1)エポキシナノコンポジット材料創製技術を独自に開発した。(特許申請中) (2)高電界現象観察トリー実験用ナノコンポジット試料作成技術を独自に開発した。 (3)光観測系を購入し、トリー開始前駆現象観測装置組み立てた。 (4)トリーイング破壊時間がナノコンポジット化で格段に長くなることを明らかにした。 (5)トリーイングパスの様相が大いに異なっていることを明らかにした。 (6)トリーイング現象も含め電気現象一般を説明するため、無機有機相互作用を考慮して独自のマルチコアモデル仮説を立てた。(論文発表予定) これらの成果について、英文誌論文1件、国内学会3件の発表を行った。2005年英文誌論文1件、国際会議論文2件投稿した。
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