2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656108
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
澤田 和明 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (40235461)
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Keywords | 光センサ / 蛍光センサ / バイオセンサ / フォトゲート / イメージセンサ / CMOSセンサ / カラーセンサ / マイクロタス |
Research Abstract |
一つのフォトダイオードで,特別なフィルタなどを用いずに入ってくる光の波長分布が分かる画期的なフォトダイオード構造の提案と実験的な実証を行い,アレイ化を試みる.さらに,そのフォトダイオードを用いて,我々がこれまで実績があるマイクロ流路デバイスと組み合わせて,スマートバイオチップに応用することを目的として,研究を行っている. 今年度はこの提案デバイスの原理の検証とフィルタレス蛍光センサーへの応用を検討した. まず,CCDイメージセンサなどのシミュレーションで広く用いられているSPECTRAを用いてフィルタレス蛍光センサデバイスとしての,このデバイスの原理の能力の確認を行ったところ,480nmの励起光に対して,530nmの蛍光を1/1000の違いまで分別できることがわかった.この下限はデバイスの暗電流によるものと考えている. 次にCMOSの標準プロセスに準拠した工程で,提案するデバイスの製作をおこない,チップを作製することができた.光の入射窓としてポリシリコン電極を今回は利用したため,透過率は低くはなっているが,今後透明電極などの利用によりこの問題は解決できると考えている. 次にこのデバイスに,中心波長480nmのLED(励起光)と530nm(蛍光を想定)にグレーティングにより調整した光を同時に照射して,励起光と蛍光の弁別性を確認したところ1/00の強度まで弁別できた.なぜシミュレーションより悪いかを検討したところ,照射したLEDが530nmまですそを引いているためであることがわかり,実験の問題であることがわかった. この結果をもとに実際の実験を進めていく.
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