2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656116
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 紘 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00026139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 真毅 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10283657)
三谷 友彦 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (60362422)
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Keywords | マイクロ波 / ユビキタス / 無線電力伝送 |
Research Abstract |
本研究の目的はこれまでにない電波のエネルギー利用により、コードレスで電気エネルギーを利用できる「無線電力空間」の最適設計及び基礎実験を行うことである。本年度は無線電力空間の最適化設計を試作を含めて行う。無線電力空間の様々な設計条件を検討し、今年度は設計条件に基づき提示議論を解決するため、調査とシステムの最適化設計を行った。 無線電力空間の概念の有用性に対して、太陽電池システムとの比較が当然の疑問としてあがってくる。また、マイクロ波強度の人体への防護指針を守らなければならないため、可能使用機器は数W以下の機器に限られてくる。太陽電池システムとの比較検討、仕様機器の選定を行った結果、無線電力空間の設計指針が決定できた。その結果、基礎実験として、定格800WCWの2.45GHz民生用マグネトロンと導波管スロットアンテナを送電システムとして使用することとした。この送電システムを用いた場合、上記の部屋で1mW/cm^2以下の均一電力密度空間を作るためのアンテナ配置と、1mW/cm^2以下の均一電力密度空間を作るために必要なマイクロ波電力を求めるために、FDTD法を用いてシミュレーションを行った。シミュレーションサイズは5.8x4.3mのシールドルームを模擬した。その結果、150W以下のマイクロ波を放射すればほぼすべての空間で1mW/cm^2を満たし、ほぼ均一な電力空間を実現できることが分かった。 次に設計したユビキタス電源システムで実証実験を行った。経済性からマグネトロンと導波管スロットアンテナを選択し、1mW/cm^2以下で高効率となる新しいレクテナを開発した。その結果、実験部屋の中すべての場所において携帯電話の充電に成功した。
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