2004 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバの非線形性を利用した光パルスのハンドリング技術に関する研究
Project/Area Number |
16656118
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸田 章博 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252613)
|
Keywords | 非線形光学 / 光ファイバ / 光信号処理 / スーパーコンティニューム光 / パラメトリック増幅 / 光アナログ-ディジタル変換 / 光ディジタル-アナログ変換 / 変調フォーマット変換 |
Research Abstract |
1.パルス数変換を用いた光アナログ-ディジタル変換技術の研究 ファイバ中におけるスーパーコンティニューム光の発生によってひろがったスペクトルを、アレイ導波路形回折格子を用いてスライスし、ファイバへの入射光電力に依存した数のパルスを得る電力制御型のパルス数変換法を提案し、その原理確認実験を行った。この方法を2ビットおよび3ビットの光量子化に用いることができることを実験的に示した。また、2ビットの量子化されたパルスを非線形ループミラー中での相互位相変調によってスイッチングすることによる全光符号化法を提案し、原理確認実験を行った。いずれの原理確認実験においても、パルス数のハンドリング技術が光ディジタル-アナログ変換の基盤技術として重要であり、パルス数の操作が光ファイバの非線形性を利用して実現できることを確認した。 2.パルス数変換を用いた光ディジタル-アナログ変換技術の研究 異なる波長チャネルで、時間的に同期したパルス列を入力とし、ファイバ中におけるパラメトリック増幅を用いることで、光位相の調整が不要なパルス数変換が可能であることを示し、その原理確認実験を行った。また、この方法は2ビットの光ディジタル-アナログ変換およびIM-DD->4ASK変調フォーマット変換器に応用できることを示した。この方法は、異なる変調フォーマットの光信号が混在すると考えられる将来のトランスペアレントな光ネットワークを実現する上で重要な技術である。さらに、上記1.の結果とあわせて、パルスの数および振幅を、光ファイバの非線形性を利用してハンドリングする技術は、光信号処理の基本操作として重要である。
|