2005 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ディスクリプタ表現に基づく動的システムの解析と制御
Project/Area Number |
16656128
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池田 雅夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00031146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木山 健 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特任助手 (80362656)
上里 英輔 琉球大学, 工学部, 助教授 (30284954)
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Keywords | ディスクリプタ方程式 / 非線形システム / 動的システム / 安定解析 / リアプノフ法 / 行列不等式 / 安定化制御 / システムモデル |
Research Abstract |
1960年以降、線形システムに対する制御理論は大きな発展を遂げた。その過程で重要な役割を演じたのが状態方程式表現である。システムの内部変数として状態という概念を導入することにより、動特性に関する情報を必要かつ十分に表現することができる。したがって、状態方程式の解析・設計能力は非常に高い。 線形システムに対する成功をもとに、非線形システムに対しても状態方程式に基づく解析・設計法が精力的に研究され、成果が得られている。しかし、非線形システムに対しては、状態方程式に基づいて議論すること自体が無理な場合がある。理論上は状態方程式で表すことができるシステムであっても、複数の非線形要素が結合したり、非線形要素が一つでも静的ループ内に存在すると、具体的な状態方程式を導くことは非常に困難、または不可能である。 そのような状態方程式の表現能力の不充分さを解決するのがディスクリプタ表現である。ディスクリプタ表現は微分方程式と代数方程式を併せ持つシステムモデルであり、動的及び静的な要素の結合で構成されたシステムをすべて表すことができて、モデリング能力は非常に高い。複雑な非線形システムには、状態方程式では記述不可能なクラスが存在するが、ディスクリプタ表現はそれらをも容易に記述することができる。 本年度は、ディスクリプタ表現のうち、従属接続型の微分・代数方程式系(状態方程式に代数方程式による拘束条件を併記した方程式系)を主な対象とし、2つの安定化制御法を導出した。一つは、スモールゲイン定理を繰り返し適用するもの、もう一つはバックステッピング法である。これらは、実際の物理系の多くに適用可能な制御法である。
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