2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺跡地震痕跡の工学的評価手法の開発と地震履歴カタログ整備への応用
Project/Area Number |
16656135
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小長井 一男 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50126471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒川 旭 独立行政法人産業技術総合研究所, 活断層研究センター, 研究員 (90357179)
JOHANSSON Jorgen 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00361650)
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Keywords | 遺跡 / 地震痕跡 / 大変形解析 / 比抵抗 / 古墳 / ラグランジアン粒子 |
Research Abstract |
本研究の目的は,地震痕跡から当該地域での地震の揺れを推定する手法を開発することにある.考古学的手法で年代特定された地震について,その揺れの状況を推定できるなら,年間数千ヶ所に及ぶ遺跡の発掘が行われているわが国で,(1)地震の発生時期と(2)地震動の強さの地域分布を客観的な指標を持って示し得る.そしてそれは,「過去の地震履歴」を確認するだけでなく,その発生確率の推定結果(地震調査研究推進本部)が公表されている今世紀前半の東海・南海地震などの巨大地震への対応を検討する上でも極めて重要な意味を持つ.本年度はトレンチ調査などが実施されている今城塚古墳でサンプルの採取、地下構造の比抵抗(2次元、3次元)調査を行った。そして有馬・高槻構造線の安威断層の延長線上と思われる場所に比抵抗の明瞭なコントラストを確認し、これと慶長・伏見地震との関連について検討を進めている.またこの不連続面に沿うように墳丘盛土の形状が大きく崩れていて、その下面に地すべり面上の比抵抗の変化する部分があることから、この墳丘の形状変化が地すべりによって起こされた可能性についても調査を進めている。 このような検討を工学的に進める上で地盤の大変形を合理的に記述できる解析手法がその一助になる.例えばLPM(Lagrangian Particle Method, Sulsky 1995),LPFDM(Konagai & Johansson,2002)は,空間に固定されたEuler座標上で地盤の運動をマッピングしながら記述する手法で,大変形に至っても有限要素法のように計算が破綻することはない.ただしこの手法はエネルギー評価で誤差が大きくなる傾向があるので、本年度はこれを極力少なくするアルゴリズムの改良を進め満足の行く結果を得ている。これらは土木学会地震工学論文集に査読論来として投稿している。
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Research Products
(3 results)