2005 Fiscal Year Annual Research Report
加水分解アルミニウムポリマーに対するウイルスの不可逆吸着と不活化
Project/Area Number |
16656159
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松井 佳彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00173790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 隆信 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00184755)
松下 拓 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30283401)
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Keywords | ウイルス / 凝集剤 / PAC / 不活化 / 硫酸バンド / MF膜 / 膜分離 |
Research Abstract |
本年度は,セラミックMF膜を用いた凝集MF膜処理について,異なる条件下におけるウイルス除去の比較・検討を行った.また,ウイルス除去のメカニズムについて調べるために,凝集MF膜処理におけるウイルスの物質収支をとることを試みた. PAC添加濃度,凝集時間,膜孔径,流束がウイルス除去に与える影響について検討した結果,凝集MF膜処理においてはPAC添加濃度の影響が最も大きかった.また,1.08mg/L as Al以上のPAC添加濃度では,どの条件下においても5log以上の高い除去率が得られた.原水間の比較では,濁度成分の高い原水の除去率は他の原水と比べて1log程度低くなった.また,ウイルス間においては,QβとMS2で除去率に差が見られた.さらに,全ての実験結果で,処理時間が経過するにつれて除去率が向上するという傾向が見られた. 凝集MF膜処理におけるウイルスの物質収支については,逆圧洗浄を行うことによりMF膜エレメント内に保持されていると考えられるウイルス量の13%を回収することができた.また,未回収の87%については,ファウリング物質として膜の表面でなく膜孔内部に不可逆的に捕捉されている可能性,ならびに処理水中に流出されている可能性の二つが考えられた.
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Research Products
(3 results)