2004 Fiscal Year Annual Research Report
台風シミュレーションと気象記録ハイブリッド利用によるバーチュアルな気象データ生成
Project/Area Number |
16656171
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
田村 幸雄 東京工芸大学, 工学部, 教授 (70163699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 正宏 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (60350576)
吉田 昭仁 東京工芸大学, 工学部, 助手 (90329219)
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Keywords | 台風シミュレーション / 気象記録 / 成因別風速 / 地表面粗度 / 再現期間値 / 風向別風速 / バーチャルな気象データ / 風速鉛直分布 |
Research Abstract |
記録の整備されている1951年から2003年までの過去53年間の台風記録,および気象観測記録を整理した。台風シミュレーション手法の精度を向上させるため,経路情報や気圧情報などの過去の台風記録に基づき,台風シミュレーションに必要な年間発生数,中心気圧低下量,台風移動速度,最大旋衡風速半径等の諸パラメータを統計的に解析整理し,回帰式を作成した。 また,台風経路情報から1時間または6時間毎の台風中心位置を算定し,台風シミュレーションモデルによる,各気象官署位置での風向,風速を求め,同時刻の風向風速観測記録との間の相関を求めた。 気象官署で観測された風速記録に関しては,日最大風速を台風および非台風の成因別に分類し,それらの極値解析結果に基づいた成因別再現期間値の算出を行った。 次いで,風向別の気象官署周辺の地表面粗度を,風速記録のガストファクターに基づいて推定するとともに,周辺環境の調査検討を行った。 併行して,地表面粗度の状態に応じた風速鉛直分布の変化に関する資料の収集を行うとともに,その半経験的な予測式を台風の絶対渦度を考慮して検討した。 さらには,日本だけでなく,アジアパシフィック地域の風記録の収集を行った。これは,各国の境界部において,データの幾何学的偏りから生ずる予測風速の歪みを是正するため,周辺諸国の風観測記録の整理や台風シミュレーションモデルの構築が必要であるからである。
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Research Products
(2 results)