2004 Fiscal Year Annual Research Report
複雑な都市空間における顕熱・潜熱輸送量の光学的計測法の提案
Project/Area Number |
16656174
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山田 哲也 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (10158206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 篤正 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60174918)
安田 龍介 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (50244661)
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Keywords | シンチレーション法 / 顕熱輸送量 / 屋外計測 / 光学測定 |
Research Abstract |
屋外空間における顕熱輸送量の光学的計測装置の開発を行った。装置概要は以下の通りである。光源には,直線偏光のHe-Neレーザ(波長632.8nm,出力5mW),検知器にはSiPinフォトダイオード(2.4mm×2.4mm)を用いて実験を行った。無偏光ビームスプリッターを利用してレーザ光を2本に分割し、1/2波長板を使用することで,片方のレーザ光の偏光面をずらした後に距離d(3mm)だけ離した平行な2本のレーザを受信側へ照射している。受信側ではレーザを日射の影響を取り除くために、干渉フィルタ(中心波長632.8nm;半値幅10nm)を通している。その後、再び、レーザを分離して偏光フィルタを通した後に2個の検知器で測定した。 シンチレーション法に基づく既存装置が存在するが、装置の変更が困難、生データからの解析ができないなどの問題があるため、独自に計測装置の開発を行った。開発した装置の性能検証のために、既存の装置および渦相関法による測定値との比較を屋外の開放空間で行った。非一様な地表面を模擬するため、加熱量の異なるヒーター2枚使う室内実験を行った。光学測定と気温測定から得られる屈折率の構造関数を比較することによってその取り扱いの妥当性を検証した。 その結果以下のことが明らかになった。 (1)屋外測定の結果、自作装置と既存装置の測定値の標準偏差は8.5W/m^2であり、相関係数は、0.95と良好な結果を示した。 (2)室内実験の結果、2枚のヒーターの加熱量が同じ時、レーザの強度変動と温度から求めた屈折率の構造関数は、定性的な傾向は同じであった。 (3)2枚のヒーターの加熱量が異なる時、光学的測定から求めた屈折率の構造関数は、加熱量の差が大きいほど、一様な場合とは異なる値を示した。地表面の非一様なところでシンチレーション法を適用するには今後、屋外測定を行うことで検証が必要である。
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Research Products
(1 results)