2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656193
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松井 正顯 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90013531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 秀文 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50262853)
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Keywords | コロッサル型磁気抵抗効果 / ソフト磁性化 / ペロブスカイト型酸化物 / 微細加工 |
Research Abstract |
1.ソフト磁性体として強磁性のFe薄膜またはパーマロイ(Ni-Fe合金薄膜と反強磁性のFe-Mn合金膜を相互に積層しつつ両者の厚さを変化させて多層膜を作製し、それらの磁気特性を測定した。そして、ヒステレシス曲線の原点のずれから、交換異方性磁場を決定し、その最大値を与える強磁性層の厚さを、交換異方性の最適厚さ(特性長)は、Ni-Feでは4nm、Fe-Mnでは8nmであった。 2.フォトリソグラフィー法で周期的ギャップ型薄膜を作製するためのフォトマスクを設計し、それを作製した。 3.CMR薄膜としてこれまでに我々が作製法を確立した高品質La_<0.7>Sr_<0.3>MnO_3(LSMO)薄膜を作製して、フォトソグラフィー法でギャップ型に微細加工した。その状態でCMR効果の測定を行った結果、室温で28%のコロッサル型磁気抵抗効果(CMR)比が得られた。 4.その上にソフト磁性体のNi-Fe合金薄膜を作製し、酸化防止キャップ層を積層してから、微細加工によって、試料を作製した。溝に平行方向と垂直方向に磁場を印可し、磁気抵抗効果を調べた結果、垂直方向において約600Oeのソフト磁性化効果が観測された。 5.本実験結果をもとにして、ギャップの幅と深さを変化させたシミュレーションを行った結果、溝断面のアスペクト比を最適化することによって最大6000Oeのソフト磁性化が可能であることが判明した。 6.来年度はCMRを取り出すためのデバイス設計を行う
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