2005 Fiscal Year Annual Research Report
Si上の光-電子融合デバイス集積を目指したβ-FeSi_2エピタキシャル薄膜合成
Project/Area Number |
16656202
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
舟窪 浩 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (90219080)
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Keywords | Si基板 / β-FeSi_2 / エピタキシャル |
Research Abstract |
β-FeSi_2は、Si基板上にエピタキシャル成長させることが可能なこと、優れた半導性を持つこと、石英ファイバー通信に用いられる1.55μm帯域で発光すること、さらに高い吸収特性を持つことから、光電子融合デバイスをすべてシリコン上に集積させることが可能な次世代半導体のキー材料として期待されている。申請者はこの注目材料であるβ-FeSi_2が、高い熱的・化学的安定性のあるYSZ基板上にエピタキシャル成長することを世界で初めて見出した。 本研究はこの成果を基に、 1)Si基板上、YSZバッファー層へのβ-FeSi_2のエピタキシャル成長法を確立する 2)得られた薄膜に関して、その発光・受光基礎特性を明らかにする ことを目的とした。その結果以下の結論を得た。 1)YSZはSi上にエピタキシャル成長できるという観点からも非常に重要な基板である。方位依存性を詳細に調べた結果、(111)YSZ上には(202)/(220)配向が、また(100)YSZ基板上には(100)配向したエピタキシャル成長β-FeSi_2薄膜が作成できた。 2)(111)si,(111)si//(111)YSZおよび(111)YSZ基板上に作成した(101)/(110)配向したエピタキシャル成長β-FeSi_2について、フォトルミネッセンス(PL)を測定した。その結果、900℃のAr中でのアニールによって、(111)Siと(111)Si//(111)YSZ上では1.54μmの発光が10Kで確認され、その強度はアニール時間の増加に伴って大きくなった。しかし(111)YSZ基板上では発光は確認されなかった。この結果はβ-FeSi_2とSiの界面の存在が発光に重要な影響を及ぼしており、Siのβ-FeSi_2への拡散が発光特性を支配していることを示唆していると考えられる。
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Research Products
(3 results)