2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656208
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (70201960)
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Keywords | アコースティック・エミッション / レーザー干渉計 / 微視破壊 / 微細試料 / 非破壊評価 |
Research Abstract |
本研究においては、まず微細試料用レーザー超音波装置の開発を行った。この手法をS/N比が多い微細試料へ適用するためには、そのため装置改良が不可欠であり、十分な信号が得られるように装置の開発・改良を進め、試験の際の超音波信号をできるだけ感度良く検出することを目的とした。焦点領域をできるだけ小さくし、種々の試験片に適用可能なシステムを目指した。干渉計部について新たに光学系に改良を加え微細試料用に適した、新たな干渉計を用いたレーザー超音波計測システムを開発した。その後、金属単繊維において伝播する超音波信号の計測を行った。試料として、急冷凝固法により作製されたNiAlMn合金の微細ワイヤ(長さ約70mm、線径50μm)を用いた。ワイヤ両端を治具によって固定し、両端付近おいてワイヤの長さ方向に垂直に擬似AE信号の励起および検出を行った。擬似AE信号の励起にはレンズを用いてスポット集光したNd : YAGレーザーパルスの照射を用いた。弾性波の検出にはレーザーヘテロダイン干渉計を用いた。検出AE信号はAE解析装置で収録し波形解析を行った。得られるAE信号逆解析のための波形処理プログラムについても検討を進めた。計測したAE波形については、汎用有限要素法コードを用いて、動的な波動の伝播の数値シミュレーションを行った。有限要素モデルは直径50μm、長さ50mmの円筒として、完全等方弾性体を仮定して計算を行った。実験から得られた波形と計算された波形はほぼ一致し、この計測システムが有効であることが確かめられた。
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