2004 Fiscal Year Annual Research Report
IT・OE用基板のレーザークリーニング機構の実空間・時間分解応力測定による検証
Project/Area Number |
16656224
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 義郎 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60176378)
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Keywords | レーザークリーニング / イメージング / 時間分解観察 / シャドウグラフ / IT・OE用基板 / 応力分布 |
Research Abstract |
先端オプトロニクス用の基板のレーザークリーニング現象は、ミリメートル以下の微小な空間領域での高速現象であるため、従来我々が使用してきたイメージングシステムの空間的分解能を、一層向上させる必要があった。このため、防振台による精神を行い、さらに顕微鏡対物レンズ等を組み合わせた、高倍率の拡大光学系を構築し、これを用いた、高倍率でのレーザークリーニング過程のイメージングを試みた。この結果、従来40倍程度であった拡大率を400倍にまで上げることが出来た。この光学系の性能の実証実験として、ナノ秒レーザーパルスを用いた基板上の皮膜のクリーニングプロセスの、シャドウグラフイメージの時間分解測定を行った。その結果、皮膜の飛散過程を示すと思われる画像をレーザー照射後400ナノ秒から10マイクロ秒の間で観察された。この結果から、イメージングシステムは、先端オプトロニクス用基板の付着物除去過程に十分適用可能であると考えられる。 もう一方で重要な、基板内部での過渡応力の時間分解イメージングに関しては、通常の基板では光弾性係数が小さく、有用な光弾性イメージが得られないため、より光弾性係数の高い高分子材料(エポキシ樹脂)をモデル基板として用いることとした。しかし、それでも発生する応力が小さいため、鮮明な応力分布イメージを得るにはいたっていない。これに関しては、現在、解決方法を構想中であり、その実証を行っているところである。この構想の詳細は、まだ、構想と予備実験の段階であり、また、特許の取得も考慮しているため、実証が行われ、特許申請が済んだ段階で公表する予定である。
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