2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656239
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大垣 一成 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (80107078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 博 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (60283743)
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Keywords | 電気化学キャパシタ / 樹枝状電極 / マイクロエマルション / プラズマレプリカ法 / Ni(OH)2 / 液中原子間力顕微鏡視察 |
Research Abstract |
電気二重層キャパシタは、電極近傍の電気二重層の電位差を利用するキャパシタで、電極間距離が小さいことに加え、多孔質電極を用いることにより非常に大きな電極面積を実現できることから、超大容量のコンデンサとして電力貯蔵などへの応用が期待されている。比表面積が大きく、導電性の高い電極が必要で、これまでは主に活性炭が用いられてきた。 本課題では、イオン性界面活性剤が金属塩の共存下で形成する樹枝状構造のマイクロエマルションを反応場とすることで、樹枝状の微細構造を有する水酸化鉄微粒子を調製できるという我々が得た知見をもとに、この手法を利用して電極材料として期待されるNi(OH)_2やCo(OH)_2の樹枝状構造物を集電極上に直接生成させることを目的としている。 本年度は、昨年度の検討で明らかにしたマイクロエマルション中でのNi(OH)_2樹枝状構造物生成を活用し、これを基板上に生成させることを検討した。まず、基板上への生成機構を検討するため、親水性基板および疎水性基板を用い、これらを所定時間マイクロエマルションに浸漬した後、液中原子間力顕微鏡観察によって基板上の堆積状況を確認する実験を行った。その結果、Ni(OH)_2の堆積は、疎水性基板上のほうが速く、かつ均一な堆積状態が得られることがわかった。さらに、粒子の調製にあたって、金属イオンを過剰としたほうが好ましい堆積状態を速く得ることができることも明らかになった。 続いて、電極を模擬した金属基板上への粒子堆積実験を行った。上記の検討で最適な堆積状態が得られた条件で実験を行い、SUS304基板上への均一な粒子堆積を確認した。本手法は、金属基板にも有効である。
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