2004 Fiscal Year Annual Research Report
パティキュレートの高効率除去を可能にするディーゼル用触媒システム
Project/Area Number |
16656249
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺岡 靖剛 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (70163904)
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Keywords | ディーゼルパティキュレートフィルター / カリウム含有複合金属酸化物 |
Research Abstract |
ディーゼルパティキュレート(PM)を高効率で除去する触媒システム構築を目的とし,本年度は触媒およびフィルター材料の検討,複合金属酸化物触媒被覆PM除去フィルターの作製,触媒特性評価を行い、以下のような結果を得た。 1.5wt%K/α-Al_2O_3とカリウム含有複合金属酸化物La_<0.8>K_<0.2>MnO_3、K_2Mn_4O_8のスス燃焼挙動と触媒活性を、熱重量分分析および昇温反応法を用いたガス分析により評価した。その結果、複合金属酸化物であるLa_<0.8>K_<0.2>MnO_3、K_2Mn_4O_8ではNOxの共存効果によるスス燃焼活性の向上が見られた。またK_2Mn_4O_8はNOx存在下でスス燃焼活性、NOx還元活性ともに高活性を示した. 2.ポリウレタンフォームと天草陶土スラリーよりセラミックフォームを作製し、含浸法を用いたK_2Mn_4O_8触媒担持を行った結果、触媒担持後のフォームでは触媒中のカリウムによる溶融・破損は見られず、天草陶土は触媒担持に適した基材であった。また触媒担持後のフィルターのXRD測定より、目的としたK_2Mn_4O_8単一相は得られなかったが、簡便な含浸法を用いて同触媒とK-Mn系酸化物をフィルターに担持することができた。 3.作製したセラミックフォームのPM除去能をディーセル発電機排ガス汚染度の測定より評価した。フォームを用いることでエンジン始動直後のPMをフィルター無しの場合と比べ約50%削減することができた。また,触媒担持により20℃から30℃程度ディーゼルパティキュレートフィルターの再生温度が低下できることを見出した。
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