2004 Fiscal Year Annual Research Report
Hormonema属のポリリンゴ酸の生合成経路の解明とその効率的生産法の開発
Project/Area Number |
16656255
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
星野 一宏 富山大学, 工学部, 助教授 (20222276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀谷 重浩 富山大学, 工学部, 講師 (50272894)
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Keywords | ポリリンゴ酸 / Hormonema属 / 水溶性ポリエステル / 分泌生産 / メラノイジン / 生体内分解吸収性高分子 |
Research Abstract |
本研究では、生分解性を有する直鎖状の水溶性ポリエステルであり、さらに加水分解によって生成するリンゴ酸は生体内における代謝中間物質で、さらに、側鎖に化学修飾が可能なカルボキシル基を有している新規な生体内分解吸収性高分子であるポリリンゴ酸を、Hormonema属に属するカビを用いて効率的に生産することを最終目的として、Hormonema属のスクリーニング、選択した菌株を用いることによりポリリンゴ酸の生合成経路の解明するとともに、その生合成経路をもとに培養環境を調節させることにより効率よくポリリンゴ酸を生産させることを検討した。具体的には平成16年度は、以下の2点に関して検討した。 i)Hormonema属のスクリーニング:H.dematioides, H.macrosporum, H.merrioides, H.prunorum, H.schizolunatumなど22菌株を用いて、ポリリンゴ酸とメラニン生産能を検討した結果、H.dematioides CBS128.64株がメラニンを分泌せず、ポリリンゴ酸を分泌生産することを発見した。そこで、本菌株を最適な菌株として選定し、通気撹拌型リアクターを用いて培養した結果、培養10日間で約9g/Lのポリリンゴ酸を生産できた。 ii)H. dematioides CBS128.64による最適培養条件の検討:H.dematioides CBS128.64を用いた生産させるための培養条件を検討した結果、炭素源としてFructoseが望ましく、培養pHは6.4でAir通気が最適生産条件であることがわかった。さらに、培地にPryvateを10g/L添加することにより、ポリリンゴ酸の生産量を約2倍に向上させることができた。
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Research Products
(1 results)