2004 Fiscal Year Annual Research Report
非分解性と信じられているプラスチックの分解酵素遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
16656258
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片倉 啓雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50263207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 捨明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50026259)
仁宮 一章 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10379125)
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Keywords | プラスチック分解酵素 / ポリ乳酸 / ポリスチレン / 付加解裂型連鎖移動反応 / アミノエタンチオール |
Research Abstract |
ポリスチレン分解酵素活性を測定するためには、10^<-9>M程度に水に溶解できる蛍光標識されたポリスチレンが必要であるが、ポリスチレンは極性が非常に低く、事実上水には溶解しない。そこで、スチレンモノマーにスチレンスルホン酸を加えて付加解裂型連鎖移動反応で重合させることによって、ポリマーに極性を付与して溶解度を上げると共に、その末端に蛍光修飾が可能な官能基を導入した。即ち、メタノールとエチレングリコールを等量混合した溶媒において、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル重合開始剤、アミノエタンチオールを連鎖移動剤として、60度で30時間重合反応を行った。まず、スチレンモノマー濃度を0.50M、スチレンスルホン酸濃度を0.35Mとし、アミノエタンチオール濃度を0.085,0.17,0.34Mとした時、平均分子量がそれぞれ78k,58k,33kのポリマーを得ることができた。得られたポリマーは水に対して十分な溶解度を持っていた。現在、スチレンモノマーに対するスチレンスルホン酸の比率を下げ、末端のアミノ基をフルオロセインスクシンイミジルエステルで蛍光標識し、水に溶解した際の蛍光強度を指標に、水に対して10^<-8>M程度溶解できるスチレンスルホン酸の比率を検討している。
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