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2004 Fiscal Year Annual Research Report

電気振動現象を用いた受容体機能の模倣

Research Project

Project/Area Number 16656261
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

小堀 深  早稲田大学, 理工学術院, 講師 (70329093)

Keywords電気振動現象 / 人工膜 / 生体模倣 / 受容体機能
Research Abstract

【研究目的】
人工膜を介した電位の自励振動現象は、生体における情報伝達の模倣および多情報を同時取得できるセンサとして興味が持たれている。しかし、これまでに開発された水/有機/水3相液膜系における電気振動現象では、生体膜の分子認識を再現するための受容体機能がない。また、波形解析を多情報同時取得まで応用した例はない。そこで本研究では、電気振動系液膜にバイオ・アフィニティをもつ物質を加え、受容体機能を模倣する。また、振動波形を解析することで、電気振動からの多晴報同時取得を目指す。
【研究成果】
水/1-octanol/水液膜系において、片側水相にドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を加えると電位が振動する。本研究ではこの液膜系の有機相にリガンド(アルキルグルコシド;A Gl)を、水相に親和性タンパク質(concanavalin A ; Con A)を加えて液膜系に選択性を持たせることにより、受容体機能を模倣できるか検討した。
水相にタンパク質を含まない条件と比べ、水相にConAを加えることで電位振動の振幅が減少した。比較タンパク質としてウシ血清アルブミン(BSA)を加えた条件下では振動に変化が見られないことから、Con AとA Glのアフィニティによる特異的な変化であることを確認した。つまり、タンパク質の添加により振動系に受容体機能を付与することに成功した。また、測定電位からSDSの界面飽和度を算出し、これをもとにSDSの界面移動に関するモデルを作成した。このモデルは振動波形に良好にフィッティングできたことから、振動時に繰り返される界面での吸脱着挙動を再現でき、界面での吸脱着という非定常応答を連続して測定できる可能性が示された。また、フィッティング時のパラメータから、吸脱着速度や界面近傍でのSDS濃度など、通常の定常応答からは得られない情報を含む多情報が同時に得られることが示された。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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