2005 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレントレーザーアレーを用いた宇宙空間無線エネルギー伝送の基礎研究
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16656262
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小紫 公也 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90242825)
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Keywords | エネルギー伝送 / レーザーアレー / コヒーレントビーム結合 |
Research Abstract |
1.コンピュータシミュレーションによって得られたレーザーアレーの回折構造計算結果の実験による実証。 光の波動の方程式の回折積分を数値的に行うコンピュータシミュレーションにより、矩形に並べられたレーザーアレーの、近方場・遠方場での光強度分布を実験的に検証するために、単一のマスターレーザーから発せられた光をグリッドで幾何的に分割して、コヒーレントレーザーアレーを模擬し、ピッチとビームパターン、ビーム品質などの相関を検証した。その結果、メインローブエネルギー効率、ビーム品質(実際のビーム径/回折限界ビーム径)を用いて日評価したが、いずれも測定誤差の範囲内であった。これらの結果は、日本航空宇宙学会およびTrans. JSASS, Space Technology Japanに論文が掲載された。 2.ヒーレント結合ビームの伝送実験に必要なシステムを構築する上で、実際的な技術課題の洗い出し。 外部共振型コヒーレント結合系を作成するために、半導体レーザー射出面の無反射コーティングを行うシステムの構築を試みた。半導体レーザー表面にSiOの膜を蒸着させ、レーザーの発振強度をモニターしながら、ちょうど共振強度が最弱になるタイミングで、膜の生成を打ち切った。しかし外部共振器で共振させたところ、コーティング前のレーザーの共振が強く残ったままであった。表面にすでにコーティングがなされている可能性があるため、今後検証が必要である。
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