2004 Fiscal Year Annual Research Report
燃料噴射率への周期的変動付加による舶用重質油の微粒化特性改善に関する研究
Project/Area Number |
16656273
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
畔津 昭彦 東海大学, 工学部, 教授 (80184175)
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Keywords | 燃料噴射 / 燃料噴射率 / 噴射率変調 / 高粘度燃料 / 重油 / パーム油 / 空間的分散 |
Research Abstract |
高粘度燃料の微粒化促進と,空間的分散の制御を可能にするような燃料噴射技術の基礎を確立することを目的として研究を進め,本年度はまず燃料噴射システムの改良試作を行い,その後に通常の燃料(軽油)を対象とした噴射率変動付加実験と,高粘度燃料の燃焼実験を並行して行った. 1)燃料噴射システムの改良試作: ピエゾアクチュエータを更新すると共に,同アクチュエータ制御用の電流増幅回路を改良して,10KHz以上の電圧・電流変動を付加できるようなシステムに改善した. 2)噴射率変動付加実験: 軽油を燃料として,7kHzまでの噴射率変動を付加して,非蒸発噴霧の可視化実験を行った.特定周波数より高周波数側で燃料噴霧の空間的な広がりが改善されること,その周波数は噴射率変動の振幅と平均噴射率の比(相対噴射率変動振幅)に支配され,相対噴射率変動振幅が大きいほど低周波数から噴霧の空間的分散が改善されることを明らかにした.またこれには,燃料噴霧内での燃料の追い付き・追い越しと,燃料の空間的集中による相互作用が影響しているものと考えられた. 3)高粘度油の噴霧燃焼実験: 重油を模擬する高粘度油としてパーム油を採用し,軽油と混合させたものについて燃焼実験を行った.装置としては,高温・高圧の燃焼容器を用い,高温・高圧の雰囲気条件は,希薄水素予混合気の燃焼によって作成した.噴霧燃焼実験の結果,軽油中への混合率20%程度までであれば,特に大きな影響無く,安定して噴霧燃焼させられることを確認した.
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