2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656277
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 千弘 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (30271878)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 佶 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (10005499)
須藤 孝一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (90291252)
|
Keywords | ファイトレメディエーション / 重金属汚染 / 根圏 / 微生物 / 形態分析 / X線GT / PIXE |
Research Abstract |
環境基準の数倍から数十倍程度の比較的低濃度重金属汚染土壌の修復方法として、植物を利用した汚染土壌の修復方法(いわゆるファイトレメディエーション)は有力な手法と考えられるが、具体的な検討は進んでいない。本研究では、重金属の代表として不溶性の鉛化合物と砒素化合物を用いて模擬汚染土壌を作成し、各種の植物を用い、土壌微生物の活動を利用しながらその根の周辺に鉛・砒素を移動・濃縮させることを試み、合わせて生成した化合物の形態分析と重金属の移動量の定量的評価を実施し、重金属汚染土壌修復への適用可能性と金属資源リサイクルの可能性を検討することを目的とした。 不溶性の鉛化合物あるいは砒素化合物を混合した模擬汚染土壌を作成し、ナズナ、ソルガム、シダなどの植物の育成実験を人工気象器内で温度、日照時間をコントロールしながら行った。また合わせて実際の汚染土壌で生育している植物の採取も行った。得られた植物体および土壌について、各種分析を行った。このうち土壌については、鉛化合物の形態を推定することが可能な連続抽出法を適用し、植物体は各画分を灰化させた後、定量分析するとともに植物体内の重金属の局所分布を解析するため、X線GTおよびPIXEを用いた分析を行った。実験した植物のうち汚染土壌に生育するイタドリは根に鉛を蓄積し、シダは葉の部分に砒素を蓄積しており、これらの様子をX線GTおよびPIXEにより可視化した。 土壌中の微生物の培養を行ったが、検討した範囲では鉛の溶解に有効に作用する微生物は見いだすことができなかった。
|
Research Products
(3 results)