2004 Fiscal Year Annual Research Report
制動輻射の断面積の非等方性を用いた高温プラズマ中の電流分布計測
Project/Area Number |
16656286
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
花田 和明 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30222219)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 真 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (00325482)
|
Keywords | 自励振動 / 低減混成波電流駆動(LHCD) / トカマク / 内部輸送障壁(ITB) / 電流分布 / 負磁気シア |
Research Abstract |
今年度は、TRIAM-1Mでの硬エックス線計測による電流密度分布計測の可能性を探るためにこれまで実施していた波高分析をやめて強度の時間変化の計測をTRIAM-1Mで実施した。このときプラズマ電流や密度が大きく変化する自励振動現象が起こり、その際に電流分布が時間的に変化している兆候を観測できた。この振動は周期が500ms程度でこれまで実施していた波高分析ではこのような周期で繰り返す現象の観測は困難であった。この振動を起こすためには、入射している低域混成波の位相速度を調整することが必要である。このことは完全非誘導低域混成波電流駆動プラズマの電流分布を調整していることに相当しているため、この振動を自励的に起こすためには電流分布をある状態にすることが不可欠であることを示している。この振動の起こる前には内部輸送障壁(ITB)がプラズマ中に形成されており、振動の最中にはITBの消滅と生成を繰り返していることがわかった。ITBの形成には電流分布が大きく関与していることが知られており、電流分布の変化がITBの形成、消滅の繰り返しのキイパラメータであること充分想定される。硬エックス線観測から推定して電流分布の変化は、振動も起こる直前にプラズマ中心の電流が現象していることを示しており、またこのときITBの位置がプラズマ中心に移動している。これは磁気シアが負になる場所が電流分布の変化によってプラズマ中心側に移動し、その結果輸送障壁に位置もプラズマ中心側に移動したと考えるとつじつまが合う。この推論を確定するためには特性のそろった対となるシンチレータ及び光電子増倍管を同じ視線上に設置して計測する必要がある。今年度は特性のそろった対となるシンチレータ及び光電子増倍管作するための準備を実施し、来年度設置して測定を開始する予定である。
|
Research Products
(4 results)