2004 Fiscal Year Annual Research Report
磁気浮上電極電離箱による環境放射線測定と気象、太陽活動、地震、黄砂等との相関探査
Project/Area Number |
16656293
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
的場 優 九州産業大学, 工学部, 教授 (60037827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 俊郎 九州産業大学, 工学部, 教授 (70069540)
魚住 裕介 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (00232801)
若林 源一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90311852)
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Keywords | 電離箱 / 磁気浮上電極 / 超高感度電離電流測定 / 環境放射線 / 放射線相関測定 |
Research Abstract |
本研究は、陽極電極を磁気的に浮上させた電離箱を開発し、従来、電離箱の測定では漏洩電流の中に埋もれていた様々な物理現象、例えば、気象、黄砂、太陽フレア、地震などの電離箱電離電流への影響を観測しようとするものである。平成16年度は、本研究の第1年度として、研究体制の整備を行いつつ、各種データの測定を開始した。具体的には、次のような活動を行った。 1.システムの感度の向上 当研究グループが従来から開発してきた電離箱の有感容積は1lである。電離箱の感度は、有感容積に依存する部分もあるため、有感容積8lの装置を製作し、システムの最適化を行うとともに、感度の評価を幅広く行った。有感体積1lの装置では、データ収集・読み出しサイクルを30分程度とらないと測定データのS/N比が十分にならなかったが、製作した有感容積8lの装置を使用することにより、データ収集・読み出しサイクルを5分程度まで短縮しても十分なS/N比での測定が可能になり、より早い変動を示す現象の観測が可能になった。 2.複数システムからなる測定系の確立および測定データ間の相関調査 システムを2-3系統、並列に稼動させることが出来るようになった。これにより、測定室の空調稼動・非稼動状態での測定を差動型で精密に行うことが可能になり、環境の変化の影響をチェックすることが出来る。また、1系統を九州産業大学に設置し、もう1系統を約5km離れた九州大学に設置し、両者の測定データの空間的相関の調査も開始した。これらのデータの測定を積み重ねることにより、新たな知見が得られると期待される。 3.電離箱へ導入する気体状・固体状試料の調整・評価システムの設計・製作 磁気浮上電離箱の測定精度の評価には、弱い校正された試料が必要である。そこで、電離箱へ導入する気体状・固体状試料の調整・評価システムの設計・製作を行った。
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Research Products
(3 results)