2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16656294
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
宇都宮 弘章 甲南大学, 理工学部, 教授 (00241167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋宗 秀俊 甲南大学, 理工学部, 助教授 (60319829)
山県 民穂 甲南大学, 理工学部, 教授 (50068144)
早川 岳人 日本原子力研究所, 光量子科学研究センター, 副主任研究員 (70343944)
静間 俊行 日本原子力研究所, 光量子科学研究センター, 副主任研究員 (50282299)
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Keywords | 核変換 / セレン79 / 光核反応 / 中性子捕獲 / 直線偏光ガンマ線 / 天体核物理 / 統計モデル / 産業技術総合研究所 |
Research Abstract |
高レベル核廃棄物中に含まれる長寿命核分裂生成物であるセレン79(半減期65万年)とジルコニウム93(153万年)の中性子捕獲断面積は、加速器駆動システム(ADS)による核変換の基礎データとして重要であり、経済協力開発機構原子力局(OECD/NEA)のR&Dの対象となっている。本研究では、産業技術総合研究所で生成される準単色レーザー逆コンプトン(LCS)ガンマ線を用いて、セレン80核とジルコニウム94核の光中性子反応断面積を測定し、このデータを統計モデル計算に対する強い制約として利用し、keV領域でのセレン79とジルコニウム93の核変換断面積を評価する。 本研究のために、以下のことを行なった。 (1)新レーザー(LD励起固体レーザー)の導入 (2)セレン80安定同位体標的の作成 (3)新中性子検出器(トリプルリング検出器)の製作 (4)産総研LCSガンマを用いたセレン80核の光中性子断面積の測定 産業技術総合研究所で、新レーザーを20kHsで動作させ、毎秒4×10^4個のレーザー逆コンプトンガンマ線を生成し、直径8mm、面積密度1996mg/cm2、濃縮度99.9%セレン80標的試料に照射した。中性子検出器は、縦横360mm長さ500mmの高密度ポリエチレン体系中に、内側から4本、8本、8本の合計20本のHe-3比例計数管(9.9気圧)が3重のリング状に配置したものであり、発生した中性子は、ポリエチレン体系中で減速した後、He-3管で検出した。 現在、データ処理を進めている。今後、セレン80核の光中性子断面積を決定し、統計モデルによるセレン79核の中性子捕獲断面積の評価を行なう。評価される中性子捕獲断面積に基づき、セレン79の核変換および天体核物理学に関する考察を行なう。
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