2004 Fiscal Year Annual Research Report
接触熱コンダクタンスの改善および形状付与による熱電モジュールの高変換効率化
Project/Area Number |
16656298
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 孝至 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (40183173)
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Keywords | 熱伝導シミュレーション / 熱電発電 / メカニカルアロイング / パルス通電焼結 / セグメント型熱電素子 / 熱電特性 / エネルギー変換効率 / 接触抵抗 |
Research Abstract |
熱電発電は、地球温暖化の原因となるCO_2ガスや、大気汚染となるNOxやSOxなどのガス排出のないクリーンな発電システムであり、未利用の低位熱エネルギーを電気エネルギーに変換できる手段として期待されているが、その変換効率の低さが問題であり、実用化の障害となっている。そこで本研究では、熱電発電におけるエネルギー変換効率を向上させるための要素技術を開発することを目的とする。今年度は熱電モジュールの高性能化の方法として、モジュール内部における熱伝導および電気伝導などの特性をコントロールする方法を検討するために、以下の研究を実施した。 (1)各種熱電材料を想定して、熱分布、熱伝導および電気伝導等の特性を調査できる計算機シミュレーション用のプログラムを作成した。 (2)想定する熱電材料を遊星ボールミルにて合成し、パルス通電焼結装置を用いてその焼結体を作成した。レーザーフラッシュ法による熱定数測定装置を用いてその材料の熱伝導率や比熱を、熱電特性評価装置を用いてゼーベック係数や電気伝導率等を実測し、計算機シミュレーションに用いる熱電材料の基礎データを収集し、その成果を論文発表した。 (3)作成したプログラムにより、セグメント型熱電モジュール内の熱伝導および電気伝導等の最適化について検討し知見を得た。その成果を国内の学会で口頭発表した。 (4)セグメント型熱電モジュールの熱起電力、電気抵抗、電力、素子端温度の測定が出来る装置を自製した。 (5)パルス通電焼結法を用いてセグメント型熱電モジュールを作成し、異種熱電材料間の界面および電極-熱電材料間の界面をSEMおよびEDXによる観察を実施し、その成果を国内の学会で口頭発表した。また、自製した装置によってその素子の電力を測定するとともに、エネルギー変換効率や接触抵抗をシミュレーションから求めた。
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Research Products
(2 results)