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2004 Fiscal Year Annual Research Report

新規SINE配列,Auファミリーを利用した植物系統分類の試み

Research Project

Project/Area Number 16657027
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

河原 太八  京都大学, 農学研究科, 助教授 (20115827)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安井 康夫  京都大学, 農学研究科, 助手 (70293917)
Keywords植物系統分類 / SINE配列 / Auファミリー / Asimina triloba / Mabnoliid complex / 単子葉植物 / 真性双子葉植物 / レトロエレメント
Research Abstract

まずAegilops umbellulataで見いだされた既知のAu配列を用いて,DDBJなどのデータベースに対してBLAST検索を行なった。その結果、イネ科、ナス科のいくつかの種に加えて,マメ科のMedicago trucatula(タルウマゴヤシ),Lotus japonicus(ミヤコグサ),Glycine max(ダイズ),キク科のZinnia elegans(ヒャクニチソウ)でAu配列を見いだしたが,全ゲノム配列が解明されているOryza sativa(イネ),Arabidopsis thaliana(シロイヌナズナ)ではAu配列は存在しなかった。そこで,Triticum, Zea, Medicago, NicotianaのAu配列をアラインし,NJ法を用いて系統樹を作成したところ,Triticum, Zea, Nicotiana, MedicagoのAuがそれぞれ種ごとにクラスターを形成した。
このように植物界ではAuは断続的に分布し,その要因として水平移動の可能性が考えられるが,Au-SINEが種ごとにクラスターを形成するため,これのみで説明するのは困難であり,単子葉植物と真性双子葉植物の分岐以前(約2億年前,Wolfe et al.1989)から存在していた可能性が考えられる。そこでAuの植物界における分布について,PCRとSlot blot hybridizationを用いてさらに詳しく調査した。Triticumの共通配列から作製したプローブとMedicagoの共通配列から作製したプローブの,両方を用いて実験したところ,"Magnoliid complex"のAsimina triloba(ポーポー),単子葉類のTradescantia ohiensis(ムラサキツユクサ),単子葉類・イネ科のSaccharum officinarum(サトウキビ),Sorghum bicolor(ソルガム),Tripsacum dactyloides(トリプサカム)で新たに確認された。このうち"Magnoliid complex"のA.trilobaに関してはInverse PCRによってAuの全長をクローニングし,その配列を読んだ。この配列を,前述のTriticum, Zea, Medicago, NicotianaのAuとともにアラインしNJ法によって系統樹を作成したところ,AsiminaのAuも他の種のAuと同様に一つのクラスターを形成した。また,TriticumのAuは枝が非常に短く,最近活発に動いていると考えられた。
Auは現在知られている植物のSINEの中で最も分布が広く,単子葉植物と真性双子葉植物の分岐以前から存在していたことが強く示唆された。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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