2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16657044
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
阪口 雅郎 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 教授 (30205736)
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Keywords | 生体膜 / オルガネラ / シグナル配列 / トポロジー / 膜蛋白質 / 生合成 |
Research Abstract |
真核細胞の小胞体では、さまざまな蛋白質が膜を透過し、膜蛋白質が膜に組み込まれている。このダイナミックなプロセスにはトランスロコンと呼ばれるポリペプチド鎖膜透過チャネルが関わっている。トランスロコンはきわめて多種類の蛋白質ポリペプチド鎖を容易に膜透過させるという驚異的な作用をもつ。本研究は小胞体トランスロコンにおけるポリペプチド鎖の移動透過過程を一分子レベルで観察し、透過の経時変化、移動速度、移動頻度、方向性などを測定可能とすることを目指す。 本年度は、高純度で高い蛋白質膜透過活性を有する小胞体膜標品の取得、ウサギ網状赤血球溶血液を用いた高効率系タンパク質合成系の大量調整を行った。さらに、われわれの発見してきた1型シグナルアンカー配列のアミノ末端側にジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)ドメインを融合した場合、高効率で膜透過できること、この透過が特異リガンドであるメトトレキセートを添加することによって完全に抑制されること、このリガンドを除去することによって高効率で膜透過を再開できること、この過程には熱ショック蛋白質や燐酸高エネルギー化合物は不溶なことなどを明らかにした。また、生きている細胞内でもメトトレキセートによる透過制御が可能なことも示した。さらに、DHFRに変えて、ストレプトアビジン結合タグを利用し、より制御しやすいポリペプチド鎖透過停止再開系を確立した。無細胞タンパク質合成系での合成途上のポリペプチド鎖に蛍光プローブを導入する実験系確立のため、蛍光ラベルアミノ酸の作製、特異tRNAの作製など、蛍光ラベルしたアミノ酸残基を有するアミノアシル-tRNAの導入系の検討を行った。
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Research Products
(5 results)