2005 Fiscal Year Annual Research Report
SH3ドメインに高親和性・特異的ペプチドの立体構造に基づいたライブラリデザイン
Project/Area Number |
16657045
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
神田 大輔 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80186618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前仲 勝実 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (10322752)
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Keywords | SH3ドメイン / プロリンリッチ配列 / ファージディスプレイ / 環状ペプチド |
Research Abstract |
SH3ドメインはプロリンリッチ配列(PXXP配列)に結合するドメインである。市販のファージライブラリPh.D.-C7Cファージディスプレイペプチドライブラリキット(BioLabs社)を用いて,p67^<phox>蛋白質のSH3ドメインに結合するペプチドを選択した.p67^<phox>蛋白質のSH3ドメインをGST融合タンパク質として大腸菌を用いて発現・精製した.Glutathione coated96穴HS plateプレートを用いてGST部分でプラスチックに結合させ,方向が制御された状態の固相化をおこなった.また,溶液中での選択を行うためGST Magnet Agarose Beadsを用いてプルダウンを行った.特異的に吸着したファージを溶出し、大腸菌に感染させ、プラークを得た。このパンニング操作を3回繰り返した。結果はファージELISAを使って確認した.ファージライブラリPh.D.-C7Cペプチドライブラリキットは,7残基のランダムライブラリであり,両端のシステインがSS結合を形成して環化している.PXXPを含む配列が繰り返し得られた.得られた4つのアミノ酸配列をペプチド合成し,SS結合を作らせて環化した.質量分析とDTNBによるSH基の定量で確認した.^<15>Nラベルしたp67^<phox>蛋白質のSH3ドメインを調製した.p67^<phox>SH3はシステイン残基をセリンに変えた変異体であるが,これはリガンドが結合していない状態ではアンフォールドしているが,リガンドが結合するとフォールドする性質をもっている.4種のペプチドのうち1つがSH3ドメインをフォールドさせることができた.このペプチドはSS結合でコンホメーションが制限されているので,通常のポリプロリンヘリックス2型のコンホメーションで結合しているとは考えにくい.NMR測定をおこなって構造情報を収集した.
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