2005 Fiscal Year Annual Research Report
C3作物の光呼吸制御による光合成物質生産能力向上に関する研究
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16658006
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
房 相佑 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (50302443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 義春 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (80201268)
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Keywords | Diplotaxis tenuifolia / C_3-C_4中間型植物 / 光呼吸 / 1対染色体添加型 / CO_2補償点 |
Research Abstract |
本研究では,C_3-C_4中間型植物であるDiplotaxis tenuifoliaとC_3植物であるダイコンとの間で属間交雑を行い,ゲノム混合比が異なる系統(複半数体,複二倍体,二基三倍体)および1対染色体添加型系統のモデル植物を作出し,これらの系統における光呼吸に関わる諸形質の発現パターンを調べると共に,光呼吸制御の遺伝機構をゲノム,染色体および遺伝子レベルで明らかにし,光呼吸の効果的な制御による光合成物質生産の向上に関する新たな知見を探ることを目的とする. 17年度の研究成果として 1.D.tenuifoliaとダイコンとのBC_3世代を育成し,形態・生理的特性,細胞遺伝学的特性およびRAPD分析によって,D.tenuifoliaゲノム染色体数と同数の11タイプ(a〜k)のD.tenuifolia 1染色体添加型ダイコン(2n=19)を分類・維持している. 2.D.tenuifoliaとダイコンとのBC_2世代植物,2n=19,20,21および22の染色体数をもつ後代植物59系統を自殖およびきょうだい交配し,3タイプ(a,cおよびg)5個体のD.tenuifolia 1対染色体添加型ダイコン(2n=20)を育成した. 3.D.tenuifolia 1対染色体添加型ダイコン(2n=20)3タイプ(a,cおよびgタイプ)5個体のおけるCO_2補償点の測定結果,41.6〜42.4 umol mol^<-1>の範囲を示した.C_3-C_4中間型植物であD.tenuifoliaは20.0 umol mol^<-1>を,C_3植物であるダイコンでは39.9 umol mol^<-1>を示した. などの結果を得ており,現在11タイプのD.tenuifolia 1対染色体添加型ダイコン(2n=20)を育成中である.
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