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2005 Fiscal Year Annual Research Report

チョウの翅の過剰黒色化における低温ショックと蚕休眠ホルモンの役割

Research Project

Project/Area Number 16658026
Research InstitutionInternational Christian University

Principal Investigator

加藤 義臣  国際基督教大学, 教養学部, 教授 (50052270)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上遠 兵彦  国際基督教大学, 教養学部, 講師 (10245657)
塩見 邦博  信州大学, 繊維学部, 助手 (70324241)
Keywordsチョウ / 斑紋パターン / 低温ショック / 休眠ホルモン / ドーパ脱炭酸酵素 / メラニン色素 / 低温処理 / 蚕
Research Abstract

初年度においては、キチョウ蛹への低温処理(0-0.5℃)による前翅表の過剰が有効であり、さらに局所的低温処理実験により、低温はホルモン系を介してでは黒色化への影響を調べたところ、翅の過剰黒色化は蛹化直後の蛹への低温処理なく、翅組織に直接的に作用していることが示唆された。
今年度は翅の黒色化にメラニン合成のキー酵素である、ドーパ脱炭酸酵素(DDC)が関与しているか、さらにはその酵素発現は低温処理によって変更されか否かを、抗DDC抗体を用いて免疫染色を行なった。その結果、翅の予定黒色化部位の鱗粉細胞において陽性反応がみられ、予定黄色部位の鱗粉細胞は陰性であった。さらに、低温処理により過剰に黒色化する翅では、黄色域においても陽性反応が認められた。このことはキチョウの翅の黒色化にはDDC酵素の発現が関与しており、それはその発現は低温処理により変更されることが明らかとなった。しかし、低温効果によるDDC遺伝子発現の変更の仕組みを解明することが残された課題である。
一方、初年度の研究において、予想に反して蚕休眠ホルモンの投与によっては翅の過剰黒色化が起こらないことが確認され、さらに2種の休眠ホルモン抗体によりキチョウの中枢神経系を染色したところ、C末抗体では陽性細胞が検出されたが、N末抗体では陽性細胞は検出されなかった。それゆえ、今年度は休眠ホルモンの免疫染色だけではなく、休眠ホルモン遺伝子自体の発現をキチョウの中枢神経系において調べた。カイコガの蝋では確かに休眠ホルモン遺伝しかし、休眠ホルモン類似のペプチドを生産する細胞群はキチョウでも検出されており、このペプチド機能の解明は今後の課題である。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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