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2005 Fiscal Year Annual Research Report

DNAアレイ法を用いたイネの光質・日長変化に応答する遺伝子群の探索と解析

Research Project

Project/Area Number 16658095
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

後藤 英司  千葉大学, 園芸学部, 教授 (00186884)

Keywords光質 / 日長 / イネ / 花成 / 伸長
Research Abstract

カラー蛍光ランプで赤色光と青色光の割合の異なる光質条件をつくり,栽培実験を行った。青色光割合が多いと花成が促進され,出穂時期も早くなった。葉身・葉梢の長さは青色区で小さく,葉身の伸長速度は青色区で遅かった。この栽培実験結果から,赤色と青色の蛍光ランプ下での花成と伸長反応の違いに関わる遺伝子発現に着目し,栄養成長期の第7〜9葉を対象にDNAマイクロアレイ解析を行った。この結果と過去に花成と伸長反応に関わると報告されている遺伝子について調べた。
花成については,出穂に関わる遺伝子の1つであるHd3aに着目して定量解析を行った。青色区では赤色区よりも早期に,2〜3葉齢ほど早いステージで,Hd3aの転写レベルが高くなった。Hd3aの上流遺伝子のHd1も同様な変動を示した。以上の結果から,青色光による花成促進現象において,青色光割合は複数提案されている花成経路の1つである光周期経路に作用することが示唆された。
伸長反応について,イネにおいて草丈伸長、葉身・葉鞘伸長に関わる植物ホルモンであるジベレリン生合成系においてGA53からGA20の合成を行うGA-20酸化酵素(遺伝子はOsGA20ox2)、GA20から活性型GA1へ変換するGA-3酸化酵素(OsGA3ox2),GA1を不活性型に変換するGA-2酸化酵素(OsGA2ox3)のmRNAを定量した。OsGA20ox2とOsGA3ox2の発現量は青色区で少なく,OsGA2ox3の発現量は青色区で多かった。青色光割合はジベレリン合成経路に影響を及ぼすことが明らかになった。青色光割合が高くなると活性型ジベレリン量を減少させてわい化現象を誘導すると考えられる。
以上の結果より,光強度とフィトクロム光平衡が等しいが青色光割合が異なる光質条件は,イネの光形態形成に大きな影響を及ぼすこと,またその効果は遺伝子発現レベルでも解析できることが示された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006 2005

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] LEDの植物育成分野への応用2005

    • Author(s)
      後藤英司
    • Journal Title

      照明学会誌 89(3)

      Pages: 142-144

  • [Book] LEDの農林水産分野への応用2006

    • Author(s)
      後藤 英司
    • Total Pages
      150
    • Publisher
      農業電化協会

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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