2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16658106
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 高弘 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20111297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 康一 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (80261494)
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Keywords | ミオスタチン / 下垂体前葉 / 視床下部 / 下垂体前葉細胞株 / GH軸 |
Research Abstract |
日本短角種DM牛では、成熟型のミオスタチンが産生されず、筋分化の負の制御が解除され、骨格筋細胞の過形成と筋肥大が生じ、筋肉量が増加する。このことは通常牛では、ミオスタチンがGH軸を負に調節し、筋肥大を抑制し、筋肉量を制御していることを支持する。骨格筋細胞の成長にはGH軸が密接に関与することから、日本短角種DM牛での筋肉量の増加はGH軸の機能亢進より生じた可能性が高い。そこで、本研究課題では視床下部-下垂体前葉系で、組織と細胞レベルでミオスタチンのGH分泌抑制作用を詳細に解析し、その作用を解明する。本年度は当初の計画通り研究を行い下記の成果が得られた。 1)ウシの下垂体前葉でヒトミオスタチンポリクローナル抗体による免疫組織化学的解析により、ミオスタチン産生細胞の同定を行い、隆起層のTSH細胞がミオスタチンを産生することを明らかにした。 2)ウシの視床下部の室房核、弓状核、背内側核、腹内側核、正中隆起、外側野にミオスタチンmRNAが発現することが示された。 3)ウシのミオスタチン成熟抗体がないことから、その成熟部位のペプチド鎖(20アミノ酸)を合成し、モノクローナル抗体を作成することに成功した。 4)GH分泌能に対するミオスタチンの作用を解析するために、下垂体前葉の組織スライス培養法の確立を検討中である。 5)牛の下垂体前葉から、Pit-1陽性の濾胞星状細胞様細胞株の樹立に成功した。この細胞はIL-18とIL-18RαmRNAを発現した。
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Research Products
(1 results)