2004 Fiscal Year Annual Research Report
真菌感染に対するToll-like receptorを介したワクチン開発
Project/Area Number |
16658127
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
長谷川 篤彦 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90011923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 元 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (60163804)
加納 塁 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (00318388)
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Keywords | イヌ / TLR / CpG-DNA / 遺伝子発現 / RT-PCR |
Research Abstract |
既に最近のLPSを認識していると考えられるイヌのToll-like receptor (TLR)4の遺伝子配列を決定し、データベース上で公開するとともに、学術雑誌で発表している。一方TLR9は細菌特有の遺伝子であるCpG-DNAを認識することが報告されている。そこでイヌのTLR9のクローニングを行い、cDNAの全塩基配列を解析した。決定したイヌのTLR9の塩基配列は3419bpで、ウシ、ヒト、マウスの同遺伝子との相同性は、それぞれ84.3%、83.6%、76.3%であった。またイヌのTLR9遺伝子にコードされているアミノ酸配列は、1032アミノ酸残基で、ウシ、ヒト、マウスの同遺伝子とのアミノ酸配列の相同性は、それぞれ82,7%、81.4%、74.8%であった。さらに犬の正常組織における本遺伝子発現について、RT-PCRを用いて解析したところ、末梢血単核球、リンパ節、脾臓で発現が確認され、胃、肝臓、筋肉、心臓、腎臓、小腸、大腸、肺、皮膚、膀胱には発現が認められなかった。以上、イヌのTLR9の研究結果については、学術雑誌Vet. Immunol. Immunopatholにて印刷中である。さらに、細菌のペプチドグリカンを認識すると考えられるイヌのTLR2の遺伝子配列についても決定し、データーベース上で公開している。このように今回の研究計画に必要なイヌのTLRの遺伝子の情報は得たことから、来年度の研究を開始できる状態にある。
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