2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659025
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
辻本 雅文 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 主任研究員 (00281668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 明 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 研究員 (50300893)
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Keywords | アミノペプチダーゼ / 胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ / アミノペプチダーゼA / 脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ / オキシトシナーゼサブファミリー / 阻害剤 / 血管新生 / 大量発現系 |
Research Abstract |
血管新生への関与が期待される小胞体アミノペプチダーゼL-RAPの遺伝子発現調節機構について、ルシフェラーゼアッセイ系を用いた解析を行った。その結果、L-RAPの遺伝子の転写には、プロモーター領域-33〜-17が重要であることが明らかとなった。本領域には転写因子IRF結合配列が存在することから、定常状態ではL-RAP遺伝子発現にはIRF、特にIRF-1が関与していることが明らかとなった。一方、IFN-γによるL-RAP発現の亢進時には、IRF-2の機能が重要であることが明らかとなった。また、Tリンパ球などでは、Ets familyに属する転写因子PU.1がIRFと相乗的に機能してL-RAP遺伝子の転写を亢進することも明らかとなった。 血管新生を制御うる低分子化合物の探索を行なうため、リコンビナント酵素の作製を行った。A-LAPおよびその類縁酵素であるP-LAPおよびアミノペプチダーゼA(AP-A)についてバキュロウィルス発現系を用いて、組み換え型酵素の大量発現を試みた。P-LAP,AP-Aはいずれも膜結合型であり、発現タンパク質の精製に不利な性質をもっている。そこで、分泌型酵素となるように、膜結合領域をトリプシンのシグナルペプチドへと変換した。これにより、各酵素を可溶性タンパク質として回収することが可能となった。得られた各組み換え型酵素が活性を持っていることが確認できたため、これらを用いて阻害剤の探索を行なった。約2000種類の低分子化合物ライブラリーから上記アミノペプチダーゼに対して阻害活性を示すかどうかを検討した結果、50μMでA-LAPに対して阻害活性を示す化合物を見出した。
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