2006 Fiscal Year Annual Research Report
グリア細胞株由来神経栄養因子を用いた『薬物依存』モデル細胞の確立
Project/Area Number |
16659038
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新田 淳美 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教授 (20275093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍋島 俊隆 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (70076751)
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Keywords | メタンフェタミン / 培養細胞 / ドパミン / ドパミン遊離 / ドパミン取込み |
Research Abstract |
メタンフェタミンは我が国において最も乱用されている依存性薬物である。しかし、メタンフェタミンが薬物依存を引き起こす機構については、ほとんど分かっていなかった。我々は、薬物依存関連遺伝子としてtumor necrosis factor-α (TNF-α)およびtissne plasminogen activatorを見出した。しかし、それらの遺伝子を見つけるためには、依存モデル動物を用いて、脳内での発現変化や行動薬理学的な検討を行わなければならず、多くの薬物依存関連遺伝子候補タンパクをスクリーニングすることは、時間的にも費用面においても不可能に近い。当萌芽研究ではその問題を解決するため、培養細胞を用いて簡易に薬物依存関連遺伝子候補タンパクをスクリーニングできる薬物依存モデルの確立を目指した。16および17年度は、ドパミン様の細胞株や神経細胞初代培養細胞に対してメタンフェタミンを添加した際のドパミン遊離の反応性を検討していたが、マウスなどにメタンフェタミンを投与した時のようなシャープな増加は観察されなかった。 そこで、ドパミン合成酵素および受容体を発現している細胞株であるPC12細胞にドパミントランスポーター遺伝子を導入し、発現した細胞についてクローニングを行った。その結果、恒常的にドパミントランスポーターを過剰に発現する細胞の確立に成功した。この細胞では、メタンフェタミンを添加後30から60分後に著しいドパミンの遊離量の増大が観察された。我々が、動物実験において、メタンフェタミンによるドパミン遊離を調整することをすでに確認している遺伝子のいくつかについて、本確立細胞でも結果を再現することが出来た。今後、このモデル細胞を用いて、薬物依存関連遺伝子のクローニングやメカニズムの解明を行いたいと考えている。
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Research Products
(17 results)